放浪息子 15巻(完) ほっと安心した最終話
放浪息子 15巻 (BEAM COMIX)
志村貴子
余韻がすばらしい
関連記事は以下
放浪息子 1巻 3巻 10巻 11巻 12巻 13巻 14巻 15巻
青い花の記事はコチラ
15巻が発売されました。
そして今回が最終巻。
二鳥くんが徐々に見えてくる限界と直面しながら、
(ぼくは自分に自信があった・・・)
自分の気持ちに折り合いをつけていきました。
そもそもこの作品は二鳥くんと高槻さんの物語でした。
男の子になりたい女の子と、
女の子になりたい男の子。
でも高槻さんのほうは自然に解決していきます。
だんだん女の子であることへの拒否感が消えていった。
今回も高槻さんの描写が何度もありましたが、
「わたしもはじめはそうだったのに どこで道まちがえたちゃったんだろうなぁ」
男の子になりたい気持ちはもうありません。
ただ二鳥くんを裏切ってしまったような罪悪感があるだけ。
だから高槻さんはいいんです。
問題は二鳥くん。
女の子になりたいという気持ちは全く消えない。
しかも成長するにつれて自分が着実に男になっていって、
女の子から遠ざかっていく現実を思い知らされます。
だから今まで以上に、
"正直うらやましいと思ってしまった・・・"
女の子への嫉妬や憧れを強く感じ始めます。
こうしてますます強くなる女の子になりたいという気持ちと、
男だという現実との乖離がひどくなっていく。
そんな中で今回二鳥くんが書き始めたのが、
自分のことを書いた物語。
そしてそれを書きながら、人に見せながら、
自分の気持ちを整理して、折り合いをつけていきます。
そして・・・というラストでした。
結末はいい落としどころだったと思います。
よかったよかった、と思えるようなハッピーエンドではないけれど、
現実的にはハッピーエンドが不可能なのはわかってましたしね。
この二鳥くんの状況の中では、
これが一番幸せな道だったんだと思います。
今回終わってしまったのは残念なんですが、
最初からずっといつか訪れる最後が不安だったので、
正直このラストでちょっとほっとした気持ちもありました。
これなら、良かった。
というわけでこうして完結した放浪息子。
改めて完成度の高い作品だと感じました。
物語の世界にどっぷり浸ることができるし、
読み終わったあとの余韻が格別です。
出会えて良かったと心底思える作品でした。
改めておすすめです。
大満足。
↓バナークリックでやる気が出ます!
*掲載画像は紹介作品からの引用であり、著作権は作者および出版社にあります。
志村貴子
余韻がすばらしい
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15巻が発売されました。
そして今回が最終巻。
二鳥くんが徐々に見えてくる限界と直面しながら、
(ぼくは自分に自信があった・・・)
自分の気持ちに折り合いをつけていきました。
そもそもこの作品は二鳥くんと高槻さんの物語でした。
男の子になりたい女の子と、
女の子になりたい男の子。
でも高槻さんのほうは自然に解決していきます。
だんだん女の子であることへの拒否感が消えていった。
今回も高槻さんの描写が何度もありましたが、
「わたしもはじめはそうだったのに どこで道まちがえたちゃったんだろうなぁ」
男の子になりたい気持ちはもうありません。
ただ二鳥くんを裏切ってしまったような罪悪感があるだけ。
だから高槻さんはいいんです。
問題は二鳥くん。
女の子になりたいという気持ちは全く消えない。
しかも成長するにつれて自分が着実に男になっていって、
女の子から遠ざかっていく現実を思い知らされます。
だから今まで以上に、
"正直うらやましいと思ってしまった・・・"
女の子への嫉妬や憧れを強く感じ始めます。
こうしてますます強くなる女の子になりたいという気持ちと、
男だという現実との乖離がひどくなっていく。
そんな中で今回二鳥くんが書き始めたのが、
自分のことを書いた物語。
そしてそれを書きながら、人に見せながら、
自分の気持ちを整理して、折り合いをつけていきます。
そして・・・というラストでした。
結末はいい落としどころだったと思います。
よかったよかった、と思えるようなハッピーエンドではないけれど、
現実的にはハッピーエンドが不可能なのはわかってましたしね。
この二鳥くんの状況の中では、
これが一番幸せな道だったんだと思います。
今回終わってしまったのは残念なんですが、
最初からずっといつか訪れる最後が不安だったので、
正直このラストでちょっとほっとした気持ちもありました。
これなら、良かった。
というわけでこうして完結した放浪息子。
改めて完成度の高い作品だと感じました。
物語の世界にどっぷり浸ることができるし、
読み終わったあとの余韻が格別です。
出会えて良かったと心底思える作品でした。
改めておすすめです。
大満足。
*掲載画像は紹介作品からの引用であり、著作権は作者および出版社にあります。
コメントの投稿
小学5年からはじまって気が付けば高校生・・・
その間にみんな成長してこうなっていくんだなーというのが
不自然な感じなく最後まで行ってしまったのが凄いですね
高槻くんなんか、あんなに女の子でいるのを嫌がってたのに・・・
そして安定の大菩薩の安那ちゃんでした
その間にみんな成長してこうなっていくんだなーというのが
不自然な感じなく最後まで行ってしまったのが凄いですね
高槻くんなんか、あんなに女の子でいるのを嫌がってたのに・・・
そして安定の大菩薩の安那ちゃんでした
>>イーダさん
ほんとそうです。
最初から通して読むとスッと入ってきますもん。
この作品世界のリアルさがさすがです。
安那ちゃんは最後の最後まで最高でしたね!
ほんとそうです。
最初から通して読むとスッと入ってきますもん。
この作品世界のリアルさがさすがです。
安那ちゃんは最後の最後まで最高でしたね!
こんにちは。
ついに最終巻ですね。どのように終わるのか・・・
私は二鳥くんと高槻さんがいろんな経験や出会いをしながら、
現実(自分は男であり、女であるという)を受け入れ、
できればお付き合いする。というか勝手にそう想像していました。
ですから、二鳥くんの気持ちがもどかしい時もあったけど、
彼の自伝?を読んで納得し、私の気持ちも折り合いが付きました。
今もどこまで女の子になるの?とかアンナちゃん、あんたはえらい!とか
考えながら、二鳥くんの可愛い男の子姿をふっと思い出したりしています。
女の子じゃなくて男の子姿ですよ。(笑)
ついに最終巻ですね。どのように終わるのか・・・
私は二鳥くんと高槻さんがいろんな経験や出会いをしながら、
現実(自分は男であり、女であるという)を受け入れ、
できればお付き合いする。というか勝手にそう想像していました。
ですから、二鳥くんの気持ちがもどかしい時もあったけど、
彼の自伝?を読んで納得し、私の気持ちも折り合いが付きました。
今もどこまで女の子になるの?とかアンナちゃん、あんたはえらい!とか
考えながら、二鳥くんの可愛い男の子姿をふっと思い出したりしています。
女の子じゃなくて男の子姿ですよ。(笑)
>>とよさん
もしそうなればそれが一番前向きなハッピーエンドですよね。
でも途中からその路線は諦めてました(笑)
おっしゃるとおり、読んでた人の気持ちにも折り合いがつく終わり方でしたよね。
ああ、これなら、って思えるような。
アンナちゃんはほんとえらい。
二鳥君のまわりには理解者が多かったけど、
アンナちゃんこそ本当にいい子だったなぁ。
もしそうなればそれが一番前向きなハッピーエンドですよね。
でも途中からその路線は諦めてました(笑)
おっしゃるとおり、読んでた人の気持ちにも折り合いがつく終わり方でしたよね。
ああ、これなら、って思えるような。
アンナちゃんはほんとえらい。
二鳥君のまわりには理解者が多かったけど、
アンナちゃんこそ本当にいい子だったなぁ。