へうげもの 3巻 衝撃的な信長の最期
へうげもの 3巻 (モーニングKC)
山田芳裕
まさかの復活
関連記事は以下
へうげものの感想一覧へ
この3巻は信長の死から、明智光秀が追い詰められるまでが描かれます。
しかし一番のインパクトはやはり信長の最期でしょう!
前回胴体を真っ二つにされて、間違いなく即死と思いきや、

まだ死んでない!そりゃ秀吉も驚くよ!
真っ二つの体を自分でピタっとくっつけるところなんて、
まさにこの作品ならではの展開でした。
そしてその残した言葉も極めて印象的でした。
まさかの"愛"。
そして告げた途端崩れ落ちる演出。
衝撃的としか言いようがありません。
ここは本当にコミカルさとシリアスのバランスがすばらしかった。
綺麗な演出でこの会話を表現するなら、
殺したあとに夢の世界(心の世界)で信長と対話するって形にすればいいと思うんですよ。
でもこのへうげものでは敢えて現実的な描写の中で、
信長がありえない形で復活し、ありえない状態で会話をしてます。
だからこそ衝撃的。
それでいてギャグにはなっていない。
これこそ漫画だからこその表現なんでしょうか。
このインパクトは本当にすごかった。
こうして最期を迎えた信長。
この信長の死がいたるところへと波及します。
まず明智光秀。

(不覚・・・弱者を装いその実 天下を狙うておった羽柴めを見抜けぬとは!!)
秀吉の謀略に気付きますが、時既に遅し。
そしてあっという間に劣勢になって、
落ち延びるのみとなります。
あとは死んでいくだけ・・・と思いきや、このあとに見せ場がありました。
それは最後に皆で味噌汁を食べる場面。

これが美しいんですよ!
粗末な味噌汁だったんですが、
そこに光秀が桔梗の花と白石の箸置きを添えたんです。
ただそれだけなのに、そのせいでこの一連のシーンがすごく輝くんですよ。
これが"わび"のすばらしさかと感じさせてくれる場面。
この場面も好きでした。
そして主人公の左介の価値観も変わります。
出世も夢見てた左介でしたが、
秀吉が信長を殺したことを知って、その凄まじさに圧倒されます。
そして、

(あきらめよう・・・あきらめて・・・生き延びるのだ)
諦めてでも生き続けることを選びます。
荒木村重や織田長益のように。
そして以前のように名物を好むこともなくなりました。
憧れだった信長が消え、また天下人たることの凄まじさを知ったからこそ、
価値があるとされているものを集め、箔をつけることに興味をなくした。
そしてその代わり純粋に自分の好むものにひかれるようになります。
こうして信長の死によって大きく変化した左介の価値観。
これが今後にどう繋がっていくのか。
この3巻も大満足でした。
続きは以下
へうげもの 4巻 数寄で天下を目指す

↓バナークリックでやる気が出ます!
*掲載画像は紹介作品からの引用であり、著作権は作者および出版社にあります。
山田芳裕
まさかの復活
関連記事は以下
へうげものの感想一覧へ
この3巻は信長の死から、明智光秀が追い詰められるまでが描かれます。
しかし一番のインパクトはやはり信長の最期でしょう!
前回胴体を真っ二つにされて、間違いなく即死と思いきや、

まだ死んでない!そりゃ秀吉も驚くよ!
真っ二つの体を自分でピタっとくっつけるところなんて、
まさにこの作品ならではの展開でした。
そしてその残した言葉も極めて印象的でした。
まさかの"愛"。
そして告げた途端崩れ落ちる演出。
衝撃的としか言いようがありません。
ここは本当にコミカルさとシリアスのバランスがすばらしかった。
綺麗な演出でこの会話を表現するなら、
殺したあとに夢の世界(心の世界)で信長と対話するって形にすればいいと思うんですよ。
でもこのへうげものでは敢えて現実的な描写の中で、
信長がありえない形で復活し、ありえない状態で会話をしてます。
だからこそ衝撃的。
それでいてギャグにはなっていない。
これこそ漫画だからこその表現なんでしょうか。
このインパクトは本当にすごかった。
こうして最期を迎えた信長。
この信長の死がいたるところへと波及します。
まず明智光秀。

(不覚・・・弱者を装いその実 天下を狙うておった羽柴めを見抜けぬとは!!)
秀吉の謀略に気付きますが、時既に遅し。
そしてあっという間に劣勢になって、
落ち延びるのみとなります。
あとは死んでいくだけ・・・と思いきや、このあとに見せ場がありました。
それは最後に皆で味噌汁を食べる場面。

これが美しいんですよ!
粗末な味噌汁だったんですが、
そこに光秀が桔梗の花と白石の箸置きを添えたんです。
ただそれだけなのに、そのせいでこの一連のシーンがすごく輝くんですよ。
これが"わび"のすばらしさかと感じさせてくれる場面。
この場面も好きでした。
そして主人公の左介の価値観も変わります。
出世も夢見てた左介でしたが、
秀吉が信長を殺したことを知って、その凄まじさに圧倒されます。
そして、

(あきらめよう・・・あきらめて・・・生き延びるのだ)
諦めてでも生き続けることを選びます。
荒木村重や織田長益のように。
そして以前のように名物を好むこともなくなりました。
憧れだった信長が消え、また天下人たることの凄まじさを知ったからこそ、
価値があるとされているものを集め、箔をつけることに興味をなくした。
そしてその代わり純粋に自分の好むものにひかれるようになります。
こうして信長の死によって大きく変化した左介の価値観。
これが今後にどう繋がっていくのか。
この3巻も大満足でした。
続きは以下
へうげもの 4巻 数寄で天下を目指す


*掲載画像は紹介作品からの引用であり、著作権は作者および出版社にあります。